1985年に公開されたスティーブン・スピルバーグ製作総指揮による冒険映画グーニーズは、落ちこぼれ少年たちが織りなす宝探しの物語として、今もなお世界中で愛され続けています。この記事では、グーニーズのストーリーをネタバレありで徹底解説します。グーニーズ ネタバレを知りたい方のために、あらすじから結末まですべてをお届けします。
グーニーズのネタバレ!結末まで一気に解説
オレゴン州の田舎町に住む少年マイキーは、家の借金問題で立ち退きの危機に直面していました。そんな中、屋根裏で伝説の海賊片目のウィリーの宝の地図を発見します。マイキーと仲間たちグーニーズは、宝探しの冒険に出発しますが、凶悪犯フラテリー一家に追われながら危険な洞窟を進みます。数々の罠を乗り越えて海賊船にたどり着いた一行は、財宝を奪われそうになりますが、スロースとチャンクの助けで脱出に成功します。最終的にマイキーの家で宝石が見つかり、借金を返済できたため、グーニーズたちは離れ離れにならずに済んだのです。
グーニーズの概要
グーニーズは1985年12月にワーナー・ブラザーズから配給されたアメリカ映画です。スティーブン・スピルバーグが原案と製作総指揮を務め、リチャード・ドナーが監督、クリス・コロンバスが脚本を担当しました。アメリカでは1985年6月に公開され大ヒットを記録し、日本では翌年のお正月映画として公開され、グーニーズ旋風を巻き起こしました。キッズアドベンチャー映画の金字塔として、後の多くの作品に影響を与えた傑作です。
監督リチャード・ドナー
リチャード・ドナーは1978年公開のスーパーマンを世界的大ヒットに導いた名監督です。グーニーズでは、子供たちと同じ視線に立って作品を作り上げることに徹しました。撮影現場では子役たちのノリやテンション、自然な表情を最大限に活かし、時には役名ではなく本名で呼んでしまうNGカットすら採用するなど、子供たちの生き生きとした演技を引き出しました。夜間には自らウォータースライダーを滑って遊ぶなど、制作を心から楽しんでいたエピソードも残されています。ドナーの演出により、大人を納得させる要素よりも子供たちの純粋な冒険心を優先した作品が完成しました。
脚本家クリス・コロンバス
クリス・コロンバスは1958年9月10日生まれのアメリカの映画監督、脚本家です。ニューヨーク大学で映画製作を学び、24歳の時にグレムリンの脚本でスティーブン・スピルバーグに認められ、アンブリン・エンターテインメントで脚本家としてキャリアをスタートさせました。グーニーズを執筆したのは弱冠26歳の時でした。その後1987年にベビーシッター・アドベンチャーで監督デビューを果たし、1990年のホーム・アローンを自ら監督して世界的ヒットに導きました。グーニーズの脚本では、すでにホーム・アローンにつながるブービートラップで悪党を撃退する要素や、グレムリンとのつながりを示す小ネタが盛り込まれており、26歳にして独自のスタイルを確立していました。
製作総指揮スティーブン・スピルバーグ
スティーブン・スピルバーグはインディ・ジョーンズやE.T.など数々の名作を手がけた巨匠です。グーニーズでは原案と製作総指揮を務め、若き才能であるクリス・コロンバスの脚本を映画化することを決定しました。撮影現場では制作として参加しながらも、あまりの楽しさに居ても立ってもいられず、自ら2シーンを撮影したというエピソードが残っています。スピルバーグとドナーが子供たちと同じ視線で作品を作り上げたことが、世界中の子供たちを熱狂させる映画を生み出す原動力となりました。当時押しも押されぬヒットメーカーだったスピルバーグの参加により、本作は正に鉄壁の布陣で制作されました。
グーニーズのキャスト
マイキー(ショーン・アスティン)
グーニーズのリーダーで喘息持ちの心優しい少年です。父親から聞いた海賊伝説に憧れを抱き、家族を守るために勇気を振り絞って冒険に挑みます。歯列矯正のブラケットをつけており、言い間違いが多いのが特徴です。冒険を終えた後、喘息の吸入器を要らないやと投げ捨てるシーンは、彼の成長を象徴しています。ショーン・アスティンは後にロード・オブ・ザ・リングシリーズでサムワイズ・ギャムジー役を演じ、世界的な人気を博しました。
ブランド(ジョシュ・ブローリン)
マイキーの兄で筋トレが趣味の少年です。運転免許試験に落ち、アルバイトで買った自転車が移動手段となっています。弟を心配して冒険についていきます。暗がりでアンディに間違えられてキスされてしまう場面もあります。ジョシュ・ブローリンはその後アベンジャーズシリーズでサノス役を演じるなど、ハリウッドを代表する俳優へと成長しました。
チャンク(ジェフ・B・コーエン)
大食いでウソつき、おっちょこちょいなグーニーズのメンバーです。人騒がせな性格ですが、仲間思いで優しい一面も持っています。スロースと友達になり、物語の重要な役割を果たします。これまでのウソつきの癖が災いして警察に通報しても信じてもらえないという展開は、彼のキャラクターを活かした脚本の妙です。
マウス(コリー・フェルドマン)
おしゃべりでお調子者のグーニーズメンバーです。スペイン語が堪能で、宝の地図を解読する重要な役割を担います。大人の口真似や駄洒落が得意で、ステフとよく口喧嘩をしていますが、冒険を通じて仲良くなります。劇中でテレビに映るモノクロ映画のカーチェイスを見ているシーンがあり、水をかけると増える生き物というホラ話はグレムリンのことを指しています。コリー・フェルドマンはグレムリンにも出演した人気子役でした。
データ(キー・ホイ・クァン)
中国系の発明少年で、様々な装置を作ってはベルトのケースに入れて持ち歩いています。マイキーの家には自分で作った装置を使い窓から入ってきます。発明品の多くは役に立たないものですが、冒険の途中で思わぬ活躍を見せます。キー・ホイ・クァンは後にエブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスでアカデミー助演男優賞を受賞し、俳優として華々しい復活を遂げました。
アンディ(ケリー・グリーン)
ブランドの彼女でステフの友人です。なかなかキスをしてくれないブランドにヤキモキしながらも、グーニーズの冒険に巻き込まれていきます。暗がりでブランドと間違えてマウスにキスをしてしまうという場面もあります。
ステフ(マーサ・プリンプトン)
アンディの友達で少し神経質な性格です。マウスとよく口喧嘩をしていますが、冒険を通じて彼との距離が縮まります。グーニーズの冒険に女子として参加した2人のうちの1人として、物語に彩りを添えています。
グーニーズのあらすじと結末
運命の地図発見!借金で家を失う危機からの脱出を賭けた冒険の始まり
オレゴン州の田舎町グーンドックに住むマイキーは、資産家パーキンスからの借金が原因で、翌日までに返済できなければ家を立ち退かなければならない状況に追い込まれていました。パーキンスは自身の経営するゴルフ場の拡張のため、高台の一帯を再開発しようと、かねて不動産を担保に多額の金を貸し付けていたのです。いつものようにグーニーズの仲間であるマウス、チャンク、データが集まり、荷物整理のために立ち入りを禁じられていた屋根裏部屋を探索することにしました。
そこで偶然、伝説の大海賊片目のウィリーが残した財宝のありかを示す地図とメダルを発見したのです。地図は岬の灯台近くのレストランを指していました。もし宝物が見つかれば借金を返済でき、グーニーズたちは離れ離れにならずに済みます。
マイキーは幼い頃から父親に聞かされた海賊伝説に憧れを抱いており、この冒険に大きな期待を寄せていました。
フラテリー一家のアジト侵入!地下に広がる謎の洞窟への扉を開く
地図を頼りに岬のレストランへとやってきたグーニーズでしたが、そこは凶悪犯フラテリー一家のアジトになっていました。フラテリー一家は郡刑務所に収監されていた長兄ジェイクを、母と弟フランシスが奪還し、警察とのカーチェイスを振り切って逃げてきたばかりでした。マイキーたちはフラテリー一家に見つかってしまいますが、マイキーは勇気を出してトイレに行くふりをして地下を探索します。そこには監禁された大男がいて、駆けつけたマイキーの兄ブランドと共に慌ててレストランから逃げ出しました。
一度は退散したものの、片目のウィリーの財宝が諦めきれません。ブランドとその恋人アンディ、親友のステファニーも加わり、フラテリー一家が出かけた隙にレストランの地下室へ侵入しました。そこで地下へと続く洞窟を発見したグーニーズたちは、チャンクを残して6人で財宝を探して奥へと進んでいきます。
洞窟の入口では、伝説が現実であることを確信させる発見が彼らを待っていました。
危険な罠とフラテリー一家の追跡!スロースとの友情が運命を変える
洞窟の中には片目のウィリーが仕掛けた危険な罠が数多く待ち構えており、グーニーズたちは何度もピンチに見舞われます。データの発明品が意外なところで役に立つ場面もありました。一方、警察に通報するために助けを求めたチャンクは、偶然にもフラテリー一家の車に助けを求めてしまい捕まってしまいました。チャンクは地下に宝物があることを話してしまい、フラテリー一家は地下の捜索を始めます。チャンクは地下にいた大男スロースと一緒に監禁されますが、チョコレートをあげて仲良くなりました。
スロースはフラテリー一家の末っ子で、幼い頃に虐待されていた過去を持っていました。拘束を解かれたチャンクは警察に通報しますが、これまでのウソつきの癖がたたって信じてもらえません。マイキーたちは洞窟に仕掛けられた様々な罠やフラテリー一家の攻撃をかわしながら、最後の試練を乗り越えて、ついに宝物や白骨死体が満載の片目のウィリーの海賊船がある洞窟にたどり着きました。
途中、プロの探検家の白骨死体も発見し、彼が持っていた銅の鍵やダイナマイトがマイキーたちの冒険を助けることになりました。
感動の結末!財宝発見と友情が守った大切な日常と未来への希望
船室で白骨化した片目のウィリーと対面したマイキーは、あなたもグーニーズだと声をかけて涙を流します。同じように夢を追い求めた者として、ウィリーに共感したのです。グーニーズたちが財宝をポケットに詰め込んでいると、追いかけてきたフラテリー一家が現れ、財宝を奪われてしまいました。全員が海へと突き落とされそうになりますが、そこへスロースとチャンクがグーニーズを助けにやってきます。スロースがフラテリー一家を懲らしめている間に、グーニーズたちは海賊船から逃げ出しました。
フラテリー一家は財宝を持ち出そうとしますが罠が発動し、必死に泳いで逃げ出します。スロースはグーニーズを岩の隙間から逃がすと家族のために残り、グーニーズは崩れ落ちる岩をよけながら海岸へと続く穴から脱出しました。警察とグーニーズの親たちが駆けつけ、フラテリー一家は連行されていきます。チャンクはスロースに一緒に暮らそうと声をかけました。マイキーの父が家の明け渡し書類にサインしようとした瞬間、お手伝いさんが袋に入っていた財宝を発見します。片手に乗るほどの宝石が出てきたことで借金はなくなり、マイキーたちは離れ離れにならずに済みました。イカリが解放されて洞窟から出てきた片目のウィリーの海賊船が大海原へと旅立っていく姿を、マイキーはありがとうと言って見送るのでした。
マイキーは冒険を終えて、もう必要ないと喘息の吸入器を投げ捨て、少年から大人への成長を遂げたのです。
まとめ
グーニーズは落ちこぼれ少年たちが織りなす冒険と成長、そして友情の物語です。財宝探しというワクワクする設定に、危険な罠や悪党との対決、そして家族の絆が織り込まれています。スティーブン・スピルバーグ、リチャード・ドナー、クリス・コロンバスという若き才能が結集して生まれた本作は、子供から大人まで楽しめるキッズアドベンチャーの傑作として、今もなお世界中で愛され続けています。シンディ・ローパーの主題歌も大ヒットし、後のストレンジャー・シングスなど多くの作品に影響を与えました。

