2004年に公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメーション映画「ハウルの動く城」。 宮崎駿監督がダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジー小説を原作に、呪いで老婆に変えられた帽子屋の少女ソフィーと、美しくも謎めいた魔法使いハウル、そして彼らが住む魔法の城が織りなす壮大な物語です。 ハウルの動く城は興行収入196億円を記録しました。
『ハウルの動く城』のネタバレ
18歳の少女ソフィーは、荒地の魔女の呪いによって90歳の老婆に姿を変えられてしまいます。 町を出たソフィーは、魔法で動くハウルの城にたどり着き、家政婦として働き始めます。 城には、ハウルの弟子マルクルや火の悪魔カルシファーが住んでおり、奇妙な共同生活が始まります。
やがて、隣国との戦争が激化し、ハウルも否応なく巻き込まれていきます。 ソフィーはハウルを救うため、動く城の扉を使い、彼の過去、そしてカルシファーとの契約の秘密を知ることになります。 最後は、ソフィーがハウルの心臓をカルシファーに戻し、ハウルの呪いも解けます。
戦争も終わり、ソフィーはハウルと共に、新しくなった動く城で空を飛んでいくのでした。
『ハウルの動く城』の概要
- 監督・脚本: 宮崎駿
- 原作: ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いハウルと火の悪魔』
- 製作: 鈴木敏夫
- 音楽: 久石譲
- 興行収入: 196億円
『ハウルの動く城』の登場人物
ソフィー・ハッター（倍賞千恵子）
本作の主人公。18歳の帽子屋の少女。荒地の魔女の呪いによって90歳の老婆にされてしまう。呪いを解く方法を探すため、ハウルの動く城で家政婦として働くことになる。 声優の倍賞千恵子は、女優、歌手としても活躍。『男はつらいよ』シリーズのおばちゃん役で知られる。
ハウル（木村拓哉）
美しく謎めいた魔法使い。27歳。 強大な魔法の力を持つが、弱気で自分勝手な一面も持つ。 声優の木村拓哉は、元SMAPのメンバーで、俳優、歌手、タレントとして活躍。『ロングバケーション』『ビューティフルライフ』『HERO』など、数々のヒットドラマに出演。
荒地の魔女（美輪明宏）
かつては強力な魔力を持っていた魔女。ハウルの心臓を狙っている。 サリマンによって魔力を奪われ、老婆の姿に戻ってしまう。 声優の美輪明宏は、歌手、俳優、演出家、タレントとして活躍。シャンソン歌手として知られ、代表曲に「ヨイトマケの唄」などがある。
カルシファー（我修院達也）
ハウルと契約を交わした火の悪魔。ハウルの心臓を預かる代わりに、城に魔力を供給している。 声優の我修院達也は、俳優、声優として活躍。『ドラゴンボール』シリーズのピッコロ役など、多くのアニメ作品で声優を務める。
マルクル（神木隆之介）
ハウルの弟子の少年。 外出時は老人に変装する。 声優の神木隆之介は、俳優として活躍。子役時代から活躍し、『桐島、部活やめるってよ』『君の名は。』など、数々の話題作に出演。
サリマン（加藤治子）
王室付き魔法使いで、ハウルの元師匠。 強大な魔力を持つ。 声優の加藤治子は、女優として活躍。テレビドラマ、映画、舞台などで幅広く活躍し、多くの作品で母親役を演じた。
『ハウルの動く城』のストーリー
呪われたソフィー
帽子屋の少女ソフィーは、街で兵士たちに絡まれていたところを魔法使いのハウルに助けられる。 しかし、ハウルを追っていた荒地の魔女によって、ソフィーは90歳の老婆の姿に変えられてしまう。 帽子屋を続けることができなくなったソフィーは、家を出る。
動く城との出会い
荒野をさまよっていたソフィーは、かかしのカブに導かれ、ハウルの動く城にたどり着く。 城には、火の悪魔カルシファーとハウルの弟子マルクルが住んでいた。 ソフィーは城の家政婦として雇われることになる。
戦争の足音
隣国との戦争が始まり、王室付き魔法使いのサリマンはハウルに協力を求める。 サリマンはハウルの昔の師匠だったが、ハウルが掟を破って悪魔と取引したため、決別していた。 サリマンはハウルに協力を拒否され、荒地の魔女の魔力を奪ってしまう。
ハウルとソフィーの逃避行
ソフィーはハウルを守るため、サリマンに直談判するが、逆にサリマンの怒りを買ってしまい、ハウルたちはサリマンから逃げることになる。 ソフィーはハウルの魔法で自分の家に戻ることになるが、空襲によって町が破壊されていくのを見て、ハウルを助ける決意をする。
ハウルとカルシファーの契約
ソフィーはハウルの心臓がカルシファーに握られていることを知り、ハウルとカルシファーの契約の秘密を知る。 ソフィーは指輪の力で過去へ行き、流れ星だったカルシファーを助ける少年時代のハウルに出会う。
呪いが解ける時
ソフィーはハウルの心臓をカルシファーに戻し、ハウルの呪いも解く。 かかしのカブはソフィーのキスによって人間の姿に戻り、隣国の王子であることが判明する。 戦争は終結に向かい、ソフィーとハウルは新しくなった動く城で、共に未来へと歩んでいく。
『ハウルの動く城』の隠されたメッセージ
「ハウルの動く城」は、ファンタジーの要素をふんだんに使いながらも、人間の心の複雑さや成長、そして愛の力を深く描いています。 ソフィーは呪いによって外見が変わっても、内面の強さを失わず、ハウルと出会い、彼を愛する中で真の自分を見つけていきます。 ハウルもまた、ソフィーとの出会いと戦争の経験を通して、弱さを克服し、真の強さを手に入れていきます。
まとめ
「ハウルの動く城」は、美しい映像と音楽、魅力的な登場人物、そして心に残るメッセージが詰まった、宮崎駿監督の代表作と言えるでしょう。 愛と勇気、そして自己肯定の大切さを描いたこの作品は、子供から大人まで、世代を超えて愛され続ける名作です。
