過去を捨て、ひっそりと生きてきた男リック。しかし、偶然の再会から彼の運命は大きく動き出す。麻薬組織とFBI、二つの勢力に追われるハメになったリックと、彼の元恋人マリアンのスリリングな逃亡劇をネタバレ満載で解説します。
バード・オン・ワイヤーのネタバレ!15年ぶりの再会から、予測不能な逃亡劇と結末まで
15年前の航空機事故で死んだはずの元恋人リック(メル・ギブソン)に瓜二つの男と再会した弁護士マリアン(ゴールディ・ホーン)。
しかしその男こそ、麻薬組織を裏切りFBIの証人保護プログラムで生きてきたリックだったのです。組織の復讐と、FBI内部の裏切りによって追われる身となった二人は、過去の清算と愛を取り戻すため、決死の逃亡劇を繰り広げます。
最後はリックがかつて働いていた動物園で敵との決着をつけ、事件解決後、二人は再び共に歩み始めるのでした。
映画「バード・オン・ワイヤー」の概要
映画「バード・オン・ワイヤー」は、1990年に製作されたアメリカのアクションコメディ映画です。 麻薬組織を裏切った男が、偶然再会した元恋人と共に、組織とFBIから追われるハメになるというスリリングなストーリーが展開されます。
監督:ジョン・バダム
ジョン・バダムは、1939年イングランド出身のアメリカの映画監督です。 テレビドラマの製作を経て1976年に映画界に進出し、『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977年)の世界的ヒットでその名を知られるようになりました。 1980年代には、『ウォーゲーム』(1983年)、『ブルーサンダー』(1983年)、『ショート・サーキット』(1986年)、『張り込み』(1986年)など、幅広いジャンルの娯楽作を手掛け、ハリウッドを代表する職人監督として活躍しました。 その後、『ニキータ』のリメイクやジョニー・デップ主演作などを監督しましたが、1990年代後半からはテレビ界での活動が中心となっています。
脚本:デヴィッド・セルツァー他
本作の脚本は、デヴィッド・セルツァーをはじめとする複数名の脚本家によって手がけられました。 デヴィッド・セルツァーは、サスペンスやアクション映画を中心に活躍した脚本家として知られています。
映画バード・オン・ワイヤーのキャスト
リック・ジャーミン(メル・ギブソン)
リックは、かつて麻薬密売に手を染めていましたが、逮捕後に麻薬ルートの証言をする代わりにFBIの証人保護プログラムを受け、死亡したことにして名前と職業を変えながら各地を転々としています。 しかし、過去の因縁から再び命を狙われることになります。
メル・ギブソンは、1956年生まれのアメリカ出身の俳優で、オーストラリア育ちです。 『マッドマックス』シリーズや『リーサル・ウェポン』シリーズなどの大ヒット作で知られ、1980年代後半から1990年代にかけてハリウッドを代表する人気俳優となりました。 本作は、彼の絶頂期である『リーサル・ウェポン2』(1989年)の直後に撮影されました。
マリアンヌ・グレーブス(ゴールディ・ホーン)
マリアンヌは、リックの元恋人で、企業専門のやり手弁護士として活躍しています。 リックが死亡したと聞かされていましたが、偶然の再会によって再び彼の人生に関わることになり、共に逃亡生活を送ることになります。 ゴールディ・ホーンは、1945年ワシントンD.C.出身の女優です。 1968年よりテレビのコメディ番組に出演して知名度を上げ、映画『サボテンの花』(1969年)でアカデミー助演女優賞を受賞しました。 『プライベート・ベンジャミン』(1980年)などのヒット作を持ち、ハリウッドを代表するコメディエンヌとして知られています。
ソレンソン(デビッド・キャラダイン)
ソレンソンは、リックが裏切った麻薬組織の一員で、刑務所から仮釈放され、リックへの復讐を企んでいます。 デビッド・キャラダインは、多くのアクション映画やテレビドラマで活躍した俳優です。
ディッグス(ビル・デューク)
ディッグスは、ソレンソンの仲間で、共にリックを追い詰めます。 ビル・デュークも、数々の映画やテレビドラマに出演している俳優です。
ジョー・ウェイバーン(スティーヴン・トボロウスキー)
ウェイバーンは、FBIのリックの新しい担当者ですが、実はソレンソンらと通じており、リックの居場所を教えるなど裏切り行為を行います。 スティーヴン・トボロウスキーは、個性的な脇役として多くの映画やドラマで活躍しています。
映画バード・オン・ワイヤーのあらすじと結末
過去との再会、逃亡の始まり
デトロイトのガソリンスタンドで働くビリー・レイという男に、弁護士のマリアンヌは目を疑います。その男は、15年前に航空機事故で死亡したはずの元恋人リックにそっくりだったのです。 問い詰めるマリアンヌに対し、男は別人だと否定しますが、彼女はリックのトレードマークだった右肩のハトのタトゥーがないことに気づきます。 しかし、その男こそ、麻薬組織を裏切りFBIの証人保護プログラムを受けて別人として生きてきたリック・ジャーミン本人でした。 リックはFBIに連絡を取ろうとしますが、新しい担当者ウェイバーンは組織と繋がっており、逆にリックの居場所をソレンソンとディッグスに漏らしてしまうのです。 そして、ガソリンスタンドは襲撃され、爆発に巻き込まれたマリアンヌは、リックと共に逃亡するハメになります。
追っ手からの逃亡、各地を転々
麻薬組織とFBIの両方から追われる身となったリックとマリアンヌは、各地を転々としながら逃亡生活を送ります。 その過程で、リックがかつて働いていた美容院や農場を訪れます。 美容院では、怪しげなオーナーに借金があり、警察との銃撃戦に巻き込まれながらも何とか脱出します。 農場では、リックの元恋人レイチェルに助けられるも、武装ヘリコプターによる襲撃を受け、セスナ機で逃げることになります。 オンボロのセスナ機は不時着してしまいますが、二人は辛くも生き延びます。 逃亡中、過去のわだかまりを抱えながらも、二人の間には再び愛情が芽生え始めます。
陰謀と裏切り、明らかになる真相
逃げ込んだボロホテルで、マリアンヌは密かに恋人のポールに電話をかけますが、ポールはウェイバーンが悪人だと知らずに彼に連絡してしまいます。 二人は、リックの昔の担当者だったベアードの家に向かいますが、ベアードは認知症を患っていました。 しかし、敵が迫ってきた際、ベアードは一時的に正気を取り戻し、「動物園に行け」とリックに指示します。 リックはわざと「ZOO」と書き置きを残し、マリアンヌと共に真夜中の動物園へと向かいます。 そこはリックが以前働いていた場所で、地形を熟知しており、動物たちも利用して敵を迎え撃つことを考えていました。
動物園での決戦、そして二人の未来
「ZOO」の書き置きを見たソレンソン、ディッグス、そしてウェイバーンも動物園に現れ、激しい銃撃戦が繰り広げられます。 リックは動物園の地形や動物たちを利用して応戦し、次々と敵を倒していきます。 最後は、リックとマリアンヌが協力してソレンソンらを退け、長年の因縁に決着をつけるのです。 事件解決後、リックとマリアンヌは15年ぶりのバカンスに出かけ、再び共に人生を歩むことを決意します。
まとめ
「バード・オン・ワイヤー」は、メル・ギブソンとゴールディ・ホーンの魅力的な共演に加え、スリリングなアクションとコミカルな要素が満載のエンターテイメント作品です。 過去を隠して生きてきた男と、再会した元恋人が繰り広げる予測不可能な逃亡劇は、観る者を最後まで飽きさせません。 ラストの動物園での決戦と、二人の未来への希望に満ちた結末は、爽快感を与えてくれます。 「バード・オン・ワイヤー ネタバレ」を知った上で、改めて本作を鑑賞してみてはいかがでしょうか。